管絃や舞楽は外来音楽が起源ですが、「催馬楽(さいばら)」・「朗詠(ろうえい)」などの歌曲は平安時代に日本で作られた流行歌です。
「催馬楽」は各地の民謡や和歌を雅楽風に編曲したもので、平安時代中期に流行しました。句頭(くとう)と呼ばれる第一歌手の独唱から始まり、笏拍子(しゃくびょうし)を打ちながら拍子をとり、付所(つけどころ)と呼ばれる部分から他の歌手が斉唱します。斉唱と同時に笙・篳篥・龍笛・琵琶・箏が入りますが、笙は管絃のときのように和音を奏するのではなく、1音または2音で旋律を奏します(一本吹き)。
「朗詠」は郢曲(えいきょく)とも呼ばれ、漢詩に曲を付けて雅楽風に編曲したものです。催馬楽が馬子歌など地方の民謡から起こったのに対し、朗詠は教養のある上流貴族から始まったと言われています。朗詠は漢詩を3つの部分に分け、それぞれの句の初めを独唱し、付所から全員で斉唱します。楽器編成は笙・篳篥・龍笛の3管だけですが、笙は催馬楽と同じく一本吹きで演奏します。
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